
目次
こんにちは、マサシです。
先に同じ4市町の住宅設備の補助金をまとめた記事を書きました。
そのとき、どの市町のページにも「浄化槽」の補助金が別枠であることに気づいて、続けて調べたのがこの記事です。
金額を並べたところで、手が止まりました。
東金市は「配管費用 330,000円」。
大網白里市の表には、そもそも配管の行がありません。
代わりに「単独処理浄化槽から合併処理浄化槽 5人槽 612,000円」という、ひとまとめの金額が書いてあるだけでした。
気になって大網白里市の交付要綱(PDF)を開いて、別表を見ました。
そこに内訳がありました。
合併処理浄化槽設置費 5人槽 332,000円
既設の単独処理浄化槽の撤去に要する費用 180,000円
宅内の配管工事に要する費用 100,000円
足すと612,000円。ぴったり合います。
宅内配管の上限が、東金市は33万円、大網白里市は10万円。
ここで差がついていました。
先に結論:本体の金額は同じ、差がつくのは「配管」と「撤去」
4市町とも、補助の対象は同じです。
単独処理浄化槽やくみ取り便槽を、合併処理浄化槽に入れ替える転換工事。
浄化槽そのものの補助額も、4市町でまったく同じでした(5人槽なら332,000円)。
差がつくのは、本体以外の2つです。
・宅内配管工事:東金市・山武市・九十九里町は33万円、大網白里市は10万円
・くみ取り便槽の撤去:東金市・大網白里市は10万円、山武市・九十九里町は12万円
上限をすべて足すと、5人槽・単独処理浄化槽からの転換で東金市は842,000円、大網白里市は612,000円。
同じ工事で、23万円の差になります。
そしてもう1つ、4市町に共通する大事なことがあります。
どの市町も、工事を始める前に申請します。
先に工事をしてしまうと、あとから申請しても受けられません。
※この記事は2026年7月30日時点の情報です。
4市町の公式ページと交付要綱を同じ日に開いて確認しています。
補助金は予算に達すると受付が終わります。
申し込みの前に、各市町の担当課で最新の状況を確認してください。
4市町の浄化槽 補助金 早見表(令和8年度・費目別)
金額はすべて上限額です。
スマホの方は、表を横にスクロールすると4市町ぜんぶ見られます。
| 費目 | 東金市 | 山武市 | 大網白里市 | 九十九里町 |
|---|---|---|---|---|
| 浄化槽 5人槽 | 332,000円 | 332,000円 | 332,000円 | 332,000円 |
| 浄化槽 7人槽(6〜10人槽) | 414,000円 | 414,000円 | 414,000円 | 414,000円 |
| 浄化槽 10人槽 | 548,000円 | 548,000円 | 414,000円※ | 548,000円 |
| 単独処理浄化槽の撤去 | 180,000円 | 180,000円 | 180,000円 | 180,000円 |
| くみ取り便槽の撤去 | 100,000円 | 120,000円 | 100,000円 | 120,000円 |
| 宅内の配管工事 | 330,000円 | 330,000円 | 100,000円 | 330,000円 |
| 単独処理浄化槽を雨水貯留槽に再利用 | 180,000円 | — | — | — |
| 処理装置(放流先がない場合) | — | 200,000円 | — | — |
※大網白里市は「6人槽から10人槽まで」で1つの区分(414,000円)です。東金市・山武市・九十九里町は10人槽に548,000円の区分があります。
この表でいちばん見てほしいのは、太字にした宅内の配管工事の行です。
浄化槽の入れ替えでは、家から浄化槽までの配管をやり直すことがよくあります。
その費用に対して、東金市は33万円まで、大網白里市は10万円までしか出ません。
東金市の場合、この33万円は令和8年度に拡充されたばかりです。
実際の画面がこちらです。

同じ内容を、大網白里市のページで見るとこうなります。

大網白里市のページには費目別の内訳がありません。
内訳は、同じページからダウンロードできる交付要綱の別表に書かれています。
満額だといくらになるか
上限をすべて足した場合の金額です。
実際には工事の内容と実費で決まるので、この額がそのまま出るわけではありません。目安として見てください。
単独処理浄化槽から合併処理浄化槽へ(5人槽)
| 市町 | 内訳 | 合計 |
|---|---|---|
| 東金市 | 332,000+撤去180,000+配管330,000 | 842,000円 |
| 山武市 | 332,000+撤去180,000+配管330,000 | 842,000円 |
| 大網白里市 | 332,000+撤去180,000+配管100,000 | 612,000円 |
| 九十九里町 | 332,000+撤去180,000+配管330,000 | 842,000円 |
山武市はさらに、放流先がない場合の処理装置に200,000円の枠があります。
これが乗ると最大1,042,000円です。
くみ取り便槽から合併処理浄化槽へ(5人槽)
| 市町 | 内訳 | 合計 |
|---|---|---|
| 東金市 | 332,000+撤去100,000+配管330,000 | 762,000円 |
| 山武市 | 332,000+撤去120,000+配管330,000 | 782,000円 |
| 大網白里市 | 332,000+撤去100,000+配管100,000 | 532,000円 |
| 九十九里町 | 332,000+撤去120,000+配管330,000 | 782,000円 |


だから浄化槽本体の額はそろっていても、配管や撤去にいくらまで出すかは市町村の判断で変わるんだよ。


4市町とも、工事を始めたあとでは申請できないからね。
4市町とも、申請は「工事の前」
これは全市町で共通でした。
| 市町 | 受付の開始 | 申請の順番 | 提出のしかた |
|---|---|---|---|
| 東金市 | 4月1日 午前9時から(予算がなくなり次第終了) | 工事の前 | 下水対策課へ |
| 山武市 | 令和8年4月6日〜11月30日(工事完了は令和9年1月29日まで) | 工事の前 | 環境保全課へ |
| 大網白里市 | 令和8年4月27日から(先着順) | 工事の前 | 地域づくり課の窓口へ持参 |
| 九十九里町 | 事前にまちづくり課環境係へ連絡 | 工事の前 | まちづくり課環境係へ |
先に書いた住宅設備の補助金では、市町によって申請の順番が真逆でした(山武市・九十九里町は工事の前、東金市・大網白里市は工事のあと)。
浄化槽はそこが揃っていて、4市町とも工事の前です。
同じ市役所の中でも、制度によって順番が違うということになります。
大網白里市の要綱には、交付しない場合として「合併処理浄化槽の設置に係る工事着手前に補助金の交付申請を行わなかった場合」とはっきり書かれています。
市町別の詳細
東金市
浄化槽設置整備費補助金(令和8年度)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助額 | 5人槽332,000円/7人槽414,000円/10人槽548,000円 |
| 加算 | 単独処理浄化槽の撤去180,000円/雨水貯留槽への再利用180,000円/くみ取便所の撤去100,000円/配管費用330,000円 |
| 受付期間 | 4月1日 午前9時から(予算がなくなり次第終了) |
| 補助計画基数 | 100基(5人槽〜10人槽) |
| 申請の順番 | 工事の前 |
| 担当課 | 都市建設部 下水対策課 管理係 TEL 0475-50-1160 |
配管費用の上限が330,000円に拡充されたのは令和8年度からです。
対象になるのは、公共下水道の区域(事業計画区域の砂郷区域を含む)と農業集落排水の区域を除いた市内全域です。
浄化槽からの処理水の放流先がない場合は対象外になります(蒸発拡散装置を設置する場合は対象)。
公式ページ:浄化槽設置整備費補助金(東金市)
山武市
【令和8年度】浄化槽等設置事業補助金
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助額 | 5人槽332,000円/7人槽414,000円/10人槽548,000円 |
| 加算 | 撤去費 単独180,000円・くみ取り120,000円/宅内配管工事費330,000円/処理装置200,000円(放流先がない場合) |
| 申請期間 | 令和8年4月6日(月)〜令和8年11月30日(月) |
| 工事の完了期限 | 令和9年1月29日 |
| 申請の順番 | 工事の前(完了までに実績報告) |
| 担当課 | 環境保全課 TEL 0475-80-1161 |
4市町のなかで、期間の終わりがはっきり決まっているのは山武市だけでした。
11月30日で受付が締まります。
放流先がない場合の処理装置に200,000円の枠があるのも山武市だけです。東金市は放流先がないと原則対象外なので、ここは対照的でした。
浄化槽の届出や維持管理の相談先は、市ではなく千葉県山武地域振興事務所(TEL 0475-55-3862)になります。
公式ページ:【令和8年度】浄化槽等設置事業補助金について(山武市)
大網白里市
令和8年度 合併処理浄化槽の設置補助
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助額(上限) | 単独→合併 5人槽612,000円・6〜10人槽694,000円/汲取→合併 5人槽532,000円・6〜10人槽614,000円 |
| 内訳(交付要綱 別表) | 浄化槽5人槽332,000円・6〜10人槽414,000円/単独撤去180,000円/汲取撤去100,000円/宅内配管100,000円 |
| 受付 | 令和8年4月27日から(先着順・予約なし) |
| 申請の順番 | 工事の前(必ず事前に問い合わせ) |
| 実績報告 | 申請した年度内(3月15日まで) |
| 提出方法 | 地域づくり課の窓口へ持参 |
| 担当課 | 地域づくり課 環境対策班 TEL 0475-70-0386 |
ページの表は「ひとまとめの金額」ですが、要綱の別表に費目別の内訳があります。
足し算すると表の金額とぴったり一致しました。
令和8年1月1日付で要綱が改正されています。金額は変わっていませんが、実績報告書の様式が変わりました。
実績報告のときに住民票の添付が要ります。
公式ページ:令和8年度合併処理浄化槽の設置補助について(大網白里市)
九十九里町
合併処理浄化槽の設置補助
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助額 | 5人槽332,000円/6〜7人槽414,000円/8〜10人槽548,000円 |
| 加算 | 単独浄化槽の撤去180,000円/くみ取り便槽の撤去120,000円/宅内配管費330,000円 |
| 対象 | 居住用の建物、または延床面積の2分の1以上が居住用の建物に10人槽以下を設置する工事 |
| 申請の順番 | 工事の前。事前にまちづくり課環境係へ連絡 |
| 担当課 | まちづくり課 環境係 TEL 0475-70-3166 |
受付期間の記載はページにありませんでした。
先に電話で確認するのが確実です。
公式ページ:合併処理浄化槽の設置補助(九十九里町)
東金市には「維持管理費」の補助もあります
設置のときだけでなく、使い続けるための補助が東金市にはあります。
合併処理浄化槽維持管理費補助金といって、浄化槽法第11条の法定検査を受けた費用が対象です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 自分が住む住宅に設置された10人槽以下の合併処理浄化槽 |
| 対象になる費用 | 法定検査(浄化槽法第11条検査)の受検費用のみ |
| 補助額 | 令和8年3月まで12,000円 → 令和8年4月以降は15,000円 |
| 申請期限 | 法定検査の受検日から3か月以内 |
| 担当課 | 都市建設部 下水対策課 管理係 TEL 0475-50-1160 |
保守点検と清掃は浄化槽法で義務づけられていますが、こちらは補助の対象外です。
令和8年4月から15,000円に増えています。
山武市・大網白里市・九十九里町については、同じような維持管理費の補助制度を見つけられませんでした(2026年7月30日時点)。
気になる方は各市町の担当課に確認してみてください。
公式ページ:合併処理浄化槽維持管理費補助金(東金市)
対象にならないケース(ここでつまずきます)
4市町でほぼ共通していた「対象外」の条件です。
- 家の新築・建替に伴う設置(転換ではないため。4市町とも対象外)
- 販売や賃貸を目的とする建物、別荘など生活の本拠でない建物
- 借家・借地で、所有者の承諾が得られていない
- 店舗併用住宅で、住宅部分が半分以下
- 店舗などの事業排水を浄化槽で処理する場合
- 市税・町税を滞納している
- 千葉県への浄化槽設置の届出をしていない
- 公共下水道の区域や農業集落排水の区域に入っている
いちばん多い勘違いは、最初の新築・建替だと思います。
この補助金は「いま使っている単独処理浄化槽やくみ取りを、合併処理浄化槽に入れ替える」ための制度なので、家を建てるときに合併処理浄化槽を入れても対象になりません。
申請の前に確認するチェックリスト
- 自分の家が補助の対象区域か確認した(下水道・農業集落排水の区域は対象外)
- 新築・建替ではなく「転換」であることを確認した
- 見積もりを取る前に担当課へ連絡した — 4市町とも工事の前に申請します
- 宅内配管の上限を確認した — 東金市・山武市・九十九里町は33万円、大網白里市は10万円
- いまの設備が単独処理浄化槽かくみ取り便槽か確認した(撤去費の額が変わります)
- 千葉県への浄化槽設置の届出を工事会社が出すか確認した
- 市税・町税の滞納がないことを確認した
- 予算の残りを担当課に電話で確認した(東金市は年100基が目安)
- 工事の完了期限を確認した(山武市は令和9年1月29日)
- 法定検査の費用の補助があるか確認した(東金市は15,000円)
よくある質問
家を新築するときに合併処理浄化槽を入れたら、補助は出ますか?
出ません。
4市町とも、新築や建替に伴う設置は対象外です。この補助金は既存の単独処理浄化槽やくみ取り便槽からの「転換」に限られます。
単独処理浄化槽のまま使い続けてはいけないのですか?
法律で禁止されているわけではありませんが、平成13年4月から新設は原則できなくなっていて、国も市町村も転換を進めています。
単独処理浄化槽はトイレの排水しか処理せず、台所やお風呂の水はそのまま流れます。
補助金はいくらもらえますか?
上限をすべて足すと、5人槽・単独処理浄化槽からの転換で東金市・山武市・九十九里町は842,000円、大網白里市は612,000円です。
ただし各費目とも「上限額に満たない場合は実際にかかった費用まで」なので、工事の内容によって変わります。
工事を先に始めてしまいました。あとから申請できますか?
できません。
4市町とも、工事に着手する前の申請が条件です。大網白里市の要綱には、着手前に申請しなかった場合は交付しないと明記されています。
受付はいつ終わりますか?
どの市町も予算に達した時点で終了します。
期間の終わりが決まっているのは山武市(令和8年11月30日)だけで、ほかは「なくなり次第」です。東金市の令和8年度の補助計画基数は100基でした。
浄化槽の維持管理にも補助はありますか?
東金市には法定検査の費用に対する補助があります(令和8年4月以降は15,000円)。
ほかの3市町では、同じ種類の制度を見つけられませんでした。担当課に確認してみてください。
この記事の情報について
・2026年7月30日に、4市町の公式ページと交付要綱を実際に開いて作成しました
・大網白里市の補助額の内訳は、市が公開している交付要綱(PDF)の別表から確認しています
・出典は次のとおりです
- 東金市 浄化槽設置整備費補助金/東金市 合併処理浄化槽維持管理費補助金
- 山武市 【令和8年度】浄化槽等設置事業補助金について
- 大網白里市 令和8年度合併処理浄化槽の設置補助について
- 九十九里町 合併処理浄化槽の設置補助
・補助金は予算に達すると受付が終わります。金額や条件が年度の途中で変わることもあります
・申し込みの前に、各市町の公式ページと担当課で最新の内容を確認してください
・この記事は市町村の公式なものではありません
おわりに
浄化槽の入れ替えは、工事費だけで100万円を超えることもある工事です。
そこに80万円前後の補助が出るかどうかは、家計にとって大きい話だと思います。
それなのに、隣の市と条件が違うことも、工事の前に申請しないといけないことも、調べないと分かりません。
同じ4市町の住宅設備の補助金(蓄電池・エネファーム・窓の断熱・EV・V2H)も別の記事にまとめてあります。
あわせて見てもらえたらと思います。
「うちの市町の分も見たい」というのがあれば、教えてください。
同じ形で調べて足していきます。
地元で工事をされている会社の方へ
このページは、4市町の公式ページと交付要綱を1件ずつ確認して1枚にまとめたものです。
浄化槽の工事は、お客様から「補助はいくら出るの」とよく聞かれるところだと思います。
その答えを自社サイトに置いておくと、URLを1本送るだけで済みます。
「うちの施工エリアの分でこういうページを作りたい」という相談があれば、お問い合わせからご連絡ください。
Mstudioの拠点は東京・日本橋ですが、私自身は東金市に住んでいます。このあたりの土地勘はあります。

